プレプリント
倫理的権利から制度的保障へ― 日本の病院面会と診療報酬ガバナンス ―
George Kujo · Kazuya Iwai · Shunsuke Takagi
2026-10-06 · 登録版 v1.0
公開プレプリント・ワーキングペーパーです。査読済み学術誌論文ではありません。
Zenodo ↗ · DOI 10.5281/zenodo.23186926 ↗
SSRN · 英語正本 ↗ Zenodo · 日本語原稿・補足資料 ↗
関連研究:面会制限と医療倫理
SSRNが英語正本、Zenodoが日本語原稿と英語の補足資料Online Resource 1の配布先です。同一の共著プレプリントであり、査読済み論文ではありません。
Zenodo登録版はv1.0、日本語原稿の表紙と元ファイル名はv0.1(2026年10月6日)です。版表記の違いを原資料どおり保持しています。
ZenodoのライセンスはCC BY 4.0です。補足資料には一次資料一覧、日本語一次資料の英訳表、制度的カバレッジ分析のデータ出典を収録しています。
要旨・概要
Authoritative English version: From Ethical Entitlement to Institutional Protection: Hospital Visitation and Reimbursement Governance in Japan. DOI: 10.2139/ssrn.7558618.
日本では、新型コロナウイルス感染症の急性期を過ぎた後も病院の面会制限が確認されていた。2026
年度診療報酬改定は、病院面会に関する全国的な規律を導入した。本稿はこれを単なる支払政策では
なく、倫理的に認識された患者利益を、緊急時に施設裁量が拡大しても利用可能な制度的保障へ変換
する試みとして分析する。患者には、自ら選ぶ人との関係的アクセスについて、尊厳、関係的自律、
与益、無危害に基づく推定的な倫理的権原があると論じる。制限は正当化され得るが、必要性、比例
性、個別化、時間的限定、再検討可能性を要する。改定は、広く適用される推奨的規定と、特定の入
退院支援加算に結び付くより強い要件からなる二層構造を形成する。全国では7,949病院中4,358病院
(54.8%)が少なくとも一つの対象加算を届け出ていた。これは制度的カバレッジであり、実際の面会
や権利の実効性を示すものではない。また、診療報酬だけでは普遍的な患者向け最低保障にならない
理由を示している。既存の比例性と継続的見直しの倫理指針を、制限が長期化するほど継続には新た
な正当化が必要になるという「時間的な正当化負担」へ展開する。日本の精神保健法制と国外の患者
権利法制は、施設権限と患者向け保障が両立し得ることを示す。本稿は、倫理的権原、患者向け手
続、監督、必要に応じた法的・行政的バックストップ、診療報酬による実装支援からなる多層モデル
を提案する
引用情報・関連記録
George Kujo, Kazuya Iwai, Shunsuke Takagi. 倫理的権利から制度的保障へ― 日本の病院面会と診療報酬ガバナンス ―. SSRN / Zenodo · 2026-10-06 · DOI 10.5281/zenodo.23186926
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